前回のブログ(「いたばし区議会だより」第160号について」 http://shigakishinya.jpn.org/archives/1193 )で、「いたばし区議会だより」(以下「だより」とする)第160号を例にとり、「だより」が区民の手元に届きにくく、たとえ手元に届いて読んだとしてもこれだけで区議会の動きを十分に知ることは不可能だということを紹介しました。(*「だより」第160号は、区のこちらのサイト http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_kurashi/044/044493.html から閲覧できます。)
今回は、この「だより」第160号にある、“検討”という文言に注目します。
(【検討】とは広辞苑によると、「調べたずねること。詳しく調べ当否を考えること。」)
私がざっと調べた限り、この第160号(全8ページ)だけで、議員の質問に対する行政側の答弁ででてくる“検討”事項が45項目ありました。
その一覧が以下です。クリックしてご覧ください。
「検討」とされている答弁および関連の質問一覧(「いたばし区議会だより」第160号より) (PDF)
検討すること自体は問題ではありません。調べもせず適当に即答するのは危険です。
問題は、検討するにしても「いつまで検討するのか」、「検討の結果の回答をいつするのか」について明確でないということです。
今回、列挙した45項目の検討事項の全てにおいて、検討期間の提示がありませんでした。
これでは議員の質問に対し、行政が検討しっぱなし状態、聞き流し状態なのではないか、と思われても仕方がありません。
区民が区政に無関心になる原因は、こういった曖昧な対応にもあると思います。
行政や区政は区民のためにある、という観点からすると、議員の質問については、行政側は可能な限り明確な回答を示さなければなりません。
また、質問を受けた時点では回答ができず「検討」せざるを得ない場合は、“その検討はいつまでやるのか”を明示すべきだと思います。